食物アレルギーとアトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎というと、
食物アレルギーを思い浮かべる人が多いと思います。

 

食物アレルギーとは、食事をしたときに、
体が食べ物に含まれるタンパク質を異物として認識してしまい、
過敏な反応を起こしてしまうものです。

 

食物アレルギーの症状には、
皮膚が痒くなる、蕁麻疹が出る、咳が出るというようなものが多いですが、
重症な場合は、意識がなくなったり、
血圧が低下し、ショック状態となり、とても危険な状態になることもあります。

 

ですが、食物アレルギーは、
アトピー性皮膚炎の原因になっているわけではありません。

 

確かに乳児期のアトピー性皮膚炎では、
卵や牛乳に対する食物アレルギーを合併しています。

 

これは、「合併」であり、
アトピー性皮膚炎の原因が食物アレルギーというわけではありません。

 

その証拠に、食物アレルギーは、一歳までに治癒することが多いですが、
アトピー性皮膚炎は治らないまま、もう少し様子を見ていくことになります。

 

ただし、食べ物のアレルギーによって蕁麻疹やかゆみが出るので、
引っかいてしまい、アトピー性皮膚炎を悪化させる原因にはなります。

 

食物アレルギーがアトピー性皮膚炎の原因になると誤解されるのは、
アトピー性皮膚炎が重症であれば、
IgEがたくさん作られるため、
食物アレルギーを合併する可能性が高くなるからでしょう。

 

アトピー性皮膚炎も自然治癒傾向が強い病気のため、
食物アレルギーとアトピー性皮膚炎がおなじ頃に治ることもあります。

 

しかし、それはあくまでも患者さんの免疫状態が
全体的に改善し、おなじ頃にアトピー性皮膚炎も
食物アレルギーも治癒したと考えるのが妥当です。

 

乳児で、牛乳や卵に対して、食べ物アレルギーが出る場合は、
食べてから15分から1時間位してから蕁麻疹が出て体が痒くなります。

 

ですから、ほとんどの場合、お母さんが気づきます。

 

はっきりと特定できない場合は、
IgEを測定して、卵や牛乳を実際に少しずつ食べさせ、
どのような症状が出てくるかを観察して判断します。

 

食物アレルギーを引き起こす食べ物は、
完全に除去することが必要です。

 

卵や牛乳では、一歳になるころに、
良く加熱したものを少量ずつ食べさせ、
臨床症状が出ないことを確認しながら
少しずつ増やし、食事制限を解除していくことが必要です。