アトピーを悪化させる原因ガイド

アトピー性皮膚炎は、皮膚が「炎症」しているという症状です。

 

「炎症」というと、局部が腫れ、紅くなって
熱を持ち、痛みを感じます。

 

腰痛や関節痛、打ち身やねんざなどでも、
その部位が腫れて痛みを感じますし、
風邪を引いたときののどの炎症でも、
喉が腫れて赤くなり痛みを感じます。

 

ですが、アトピー性皮膚炎の炎症は、
これらの炎症とは少し違い、
「痛み」ではなく「かゆみ」を感じます。

アレルギー性炎症

皮膚には、バリア機能が備わっています。

 

●皮膚のバリア機能とは

 

皮膚のバリア機能とは、
肌の水分を保持したり、
外部から細菌などの異物の侵入を防ぐというものです。

 

皮膚が水分を保持したり、
異物の侵入を防ぐことができるのは、
皮膚の表面にある表皮や皮脂膜があるからです。

 

この皮脂膜には、善玉菌である常在菌がいるので、
悪玉の病原菌から肌を守ることができているのです。

 

また、皮脂膜は紫外線もカットしてくれます。

 

皮膚は、このような皮脂膜によるバリア機能によって、
健康な状態に保たれているのです。

アトピー性皮膚炎のアレルギー反応

皮膚にはバリア機能があり、
さまざまな刺激から私たちの体を守ってくれていますが、
この皮膚のバリア機能は、
完全に細菌や化学物質などの異物の侵入を防ぐことができません。

 

体内には、いろいろな物質が皮膚のバリア機能をすりぬけて
侵入してくることがあります。

 

たとえば、アレルゲンとなる花粉などもすり抜けて体内に入ってきます。

 

ですが、健康な皮膚には、そのようにすり抜けて入ってきた物質を
対処する仕組みが備わっています。

 

体内に侵入してきた細菌などの外敵に対処するのは白血球です。

 

血液の中には、赤血球や白血球という細胞があります。

 

赤血球には、生命の活動に必要な酸素を運搬するという働きがありますが、
白血球には、体内に入ってきた敵をやっつける免疫機能が備わっています。

 

ですから、アレルギーを起こさない体質の人であれば、
アレルゲンとなる物質が体内に入ってきても、
さまざまな方法で処理し、異常な反応が起こらないように
抑えることができます。

 

ですが、アレルギー体質の人は、
アレルゲンが入ってくると免疫が異常反応を起こしてしまいます。

 

そして、辛いアレルギー症状が出てしまいます。

 

そして、そのアレルギー症状は、
人それぞれで強度が異なりますが、
アレルギー性皮膚炎は、慢性的で、治療にも期間がかかることがほとんどです。

アトピー性皮膚炎のアレルギー反応

アレルギー反応には、大きく分けると2つあり、
「即時型アレルギー反応」と、
「遅延型アレルギー反応」があります。

 

「即時型アレルギー反応」は、すぐに蕁麻疹を引き起こすようなもので、
「遅延型アレルギー反応」は、少し時間を置いてから
かぶれを引き起こすような反応です。

 

アトピー性皮膚炎の場合は、
この即時型アレルギー反応と遅延型アレルギー反応が一緒になって
病気を発症させています。

 

このように、「一緒になっている」という点も、
アトピー性皮膚炎が難治性になってしまう理由のひとつなのでしょう。

アトピー性皮膚炎の病変部の様子

アトピー性皮膚炎の病変部は、肥満細胞の数が増えています。

 

そして、即時型アレルギーを引き起こすIgEも
肥満細胞や樹状細胞に結合しています。

 

また、樹状細胞やマクロファージ、リンパ球、好酸球など、
いろいろな白血球が集まっています。
これは、遅延型アレルギー反応で見られる状態です。

 

このような状態になっているところにアレルゲンが侵入してくると、
IgEを介して肥満細胞からヒスタミンが分泌されます。

 

すると、血管が拡張して皮膚に赤みが現れたり、
むくみは所持足りします。

 

さらにアレルゲンは、集まっている白血球を活性化させるので、
ゆっくりな持続する炎症を引き起こします。

 

白血球を活性化させる先発隊として働く樹状細胞は、
IgEが表面に結合していると、
活性化させる能力が100倍アップします。

 

このような現象が重なりますから、
アトピー性皮膚炎は慢性的な炎症に導かれやすく、
いろいろな種類のかゆみが引き起こされるのです。